2006.01.16

B'zの音楽性の変遷を追憶

 11thアルバム「ELEVEN」までの時期のB'zの音楽性の変遷について、全体的に、私の印象をお話しようかと思います。興味と時間のある方は、しばしお付き合い下さいませ。

 ここでは、アルバム単位で話を進めていこうと思います。それでは、1stアルバム「B'z」から。デビュー当初のB'zは、当時としてはあまり馴染みのない、打ち込みを使ったデジタル・ロック・サウンドでした。今聴くと、ロックというよりダンス系の印象が強いかもしれませんね。この傾向は、続く2nd「OFF THE LOCK」、3rd「BREAK THROUGH」辺りまで見られます。ただ、耳に残るキャッチーなメロディはこの頃から既にありますね。

 少し変化が見られるのは4th「RISKY」。ここまでのダンス色は少し影を潜めまして、よりロックなサウンドになっています。ここらでのシャープで軽快なスピード感は、現在のサウンドとは違いますが、私はとても気に入っています。「HOT FASHION」などは、その顕著な例ですね。

 5th「IN THE LIFE」では更に変化します。デジタルっぽさは殆ど無くなり、土臭さと言いますか、柔らかさと言いますか、そんなふうに感じられるサウンドです。恐らく、B'zのアルバムの中では一番和やかなものなのではないかと…。「ALONE」をはじめ、全体を通して温かい雰囲気です。

 その柔らかい質感を残しつつ、ロック色を帯びてくるのが6th「RUN」。熱いサウンドです。「ZERO」に見られるように、ジャズからの影響も少し出てきていますね。

 そして、ジャズ色を最も前面に出したのが7th「The 7th Blues」。タイトルそのままですけれどもね。しかしながら、ジャズを取り入れただけではなく、ロック・サウンドもパワーアップしています。

 そういった流れを経て、8th「LOOSE」。ここまでくると、何の躊躇いもなく“ロック”と呼ぶことができますね。というか、“どロック”です。ブルースの風味との混ざり具合もイイです。それが、9th「SURVIVE」になると、より洗練され、より強烈になります。この8th、9th辺りの時期は、爆発的に B'zの人気が高まった時期でありました。それ以前もそれ以降も人気は高かったわけではありますが。この辺りから、確固とした「B'z」というサウンドが成立したのではないかと思っています。

 この後、B'zのお二人は一時ソロ活動に入ります。それぞれの独創性を追求した作品を創出し、そして再びB'zとして発表されたのが、 10th「Brotherhood」です。ソロ活動を通して、「B'z」という存在を再認識したような、そんな印象を受けるアルバムですね。アルバム全体を通して一つの作品と考えた場合には、特に完成度が高いのは、この「Brotherhood」だと、私は考えています。

 そして、11th「ELEVEN」へ。かなり強烈で、純度の高いサウンドになっています。この辺りですと、オーケストラを用いるなど、壮大さも加わってきていますね。「Raging River」など、大きな展開をする大曲も注目すべき点ではないかと。もちろん、相変わらずロック魂には磨きがかかっています。

 さて、ここまでざっと一通り見てきたわけですが、私なりにB'zの音楽というものを総括してみますと、「これほど心に直截に、そして強烈に響くものはない」といった感じでしょうか。

 それでは、今回はこの辺で。

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B'z語りコンテスト

B'z語り、御白州さんからのご投稿作品と、翡翠の作品です。

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御白州さん著
「びいず千間 出会いに無間」


余に等しくも大なる刹那

泣くに如きつる異弦の調

嬉々たる時すら忘るるは

悪しく触るるに繰れたし流れ

拾いて刻みし夢見の風や

打ちて震えば零への導

流布し熱かる件の音なら

びいずの名こそ人の述べ


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翡翠著
「B'z、響きに響き…」


 強烈に感性を引きつける音。日本テレビ開局四十周年記念番組と称し、「西遊記」が放送されておりました。その主題歌…。当時、音楽家の名はおろか、音楽へ向ける心さえほとんど抱いておりませんでした私ですから、その時の限りで、その音、心への波及の記憶は、何処か内奥に置き去られたのでございました。

 それから幾年経た頃か、確かなところは失念いたしましたが、四、五年ばかり流れた後のことでございましょう。街角の少々寂れた店。店の外、入り口近くには、シングルCDを敷き詰めた籠。中古のもののよう。なんとはなしに覗き込み、焦点を列から列へ移ろわせつつ…。と、一瞬の違和感。そこに在った文字は、

 「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」

瞬く間もなく遡る流れは、とある記憶、心の動きに辿り着きました。もしやあの…、と。

 その後、B'z好む心を同じくする友人との出会いがあり、B'z、それのみならず、音楽というものへの想いは、激しくその度を増したのでございます。斯様に連なった出来事なければ、音楽は、私にこれほどまでの悦びを与ふるものたり得なかったかもしれません。 或いは、出会うべくして出会った、とも申せましょうか。これほどまでに魂をありありと描き出す音の葉に、私は意識を向けずにはおかれませんから。

 奥底で、しかし確かに特別であり続けた記憶、光放つが如く花開き、気付けば既に離れ得ぬ。B'zが私に与え賜うたものの、なんと大きなことか。


  夢問へば 楽の音響き 目醒めけり
     現世の身さへ 解き放たると

 斯様にして在る今の私かと…。

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